【ベーチェット病について】

身体が持つ免疫機能は、細菌やウィルスの感染症を抑えるという重要な働きですが時には自分自身の身体を攻撃してしまうことがあります。
このような自己免疫疾患の一つであるベーチェット病は、口内炎の発症と深い関係を持っています。
ここではベーチェット病の原因や症状、口内炎との関係を解説していきます。

口内炎,ベーチェット病

ベーチェット病と口内炎

病気を引き起こす細菌やウィルスの侵入を防ぐ免疫機構は、生物が生きていく上で欠かせない重要な身体の働きであるといえます。しかし、何らかの原因によって免疫機構が防護対象である身体を攻撃する自己免疫疾患を発症してしまうことがあります。そして自己免疫疾患の一つであるベーチェット病には、口内炎との深い関わりがあるのです。

原因と特徴

ベーチェット病を発症する原因は、現時点でも不明です。ベーチェット病の発症例の多くはシルクロードに沿っており遺伝的な発症要因が、シルクロードが交易に使われていた時代に広まったものと推測されています。
そのため、ベーチェット病の発症例は、日本・韓国・中国などのアジア方面からトルコ・サウジアラビアなどの中東方面に渡っています。また、発症者は20歳代以降の男性に多いことも特徴の一つといえます。

主な症状

ベーチェット病の症状は、完治と再発を繰り返す初期症状と命に関わってくる後期症状に分かれています。所期症状としては、視覚に影響を及ぼすブドウ膜炎、口内を含む全身に現れる発疹や潰瘍、広範にわたる皮膚の紅斑などがあります。
後期症状では、関節・消化器・血管での炎症や腎臓障害や肺機能障害、心機能障害などがあります。場合によっては神経に障害を生じさせることもあり手足の麻痺や感覚障害を引き起こすこともあります。

口内炎との関係

ベーチェット病の初期症状として発生する潰瘍は口内での発生が多く、口内炎が発症する直接の原因になっています。ベーチェット病で発生する口内炎は、アフタ性口内炎と症状が似ているため区別が付けづらいという性質を持っています。そのため、アフタ性口内炎を発症した場合は口内以外の場所にベーチェット病の症状が出ていないかどうかを確認しておく必要があるといえます。

悩み

ベーチェット病の悩みは、口内炎以外の症状にあります。特にブドウ膜炎は、視力の低下を引き起こし失明に繋がってしまう場合があるのです。また、後期症状に発展すると関節炎や大腸などでの炎症が発生し生活が困難になってしまいます。ベーチェット病が命に関わった症例は数少ないもの、後遺症が重い病気の一つであるといえます。

治療

ベーチェット病の治療では、初期症状のうちであれば白血球の抑制作用があるコルヒチンなどの薬剤が投与されます。ベーチェット病の場合、口内炎の治療だけを特別に行なうということはほとんどないのです。
後期症状に移行した場合、免疫抑制剤やステロイド剤の投与が行われ、再発防止のため症状の安定後も継続してステロイド剤の投与が行われることになります。

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